レポート 中級登山教室「八方尾根から唐松岳」

唐松岳は、久しぶりの強風による撤退でした!

3月24日土曜日は風もなく、天気も良かったのです。2つの大きな高気圧の1つ目が過ぎ、2つ目が近づいていました。但し、北から寒気が押し出していて、夜から強風が予想されていました。

土曜は快晴だった白馬三山、左から白馬鑓ヶ岳、杓子岳、白馬岳

白馬鑓ヶ岳

五龍岳

北東に目をうつせば、焼山、火打山

乙妻山、高妻山

戸隠のスキー場や山々まで

夜になってみごとにそれが的中しました。星が出ているのにもの凄い強風が吹き荒れ、なんと、ときどき山小屋全体が動くほど一晩中吹き荒れたのです。

モルゲンロートに染まる鹿島槍ヶ岳

25日の日曜は4時30分出発と予定していたのを、写真を撮ったりお茶を飲んだり。明るくなった5時30分ごろに出発をしました。

ところが、30分ぐらい前に出発したグループが「ものすごい風です」と言って戻ってきました。

我々も、小屋の裏から稜線に出てみると、確かにものすごい風で一歩も進めません。仕方がないので小屋に戻り、しばらく待機となりました。帰りが遅くなるので、8時ぐらいには出発しなければ時間切れになります。

2時間ぐらい待つとだいぶ風も弱くなり、2、3パーティが出発したので、我々も7時30分くらいに八方池山荘を出発しました。

広い稜線を第1ケルン、第2ケルンと進み、第3ケルンの近くまで来ると、再び強風になりました。切り立った稜線は強風がモロにあたるのです。風速は20mを遥かに超えていたと思います。ここで耐風姿勢で動けないグループの脇を抜け、我々が先頭になりました。ところが、強風に慣れない生徒さんたちは、それ以上進めなくなりました。先行していた単独の登山者もここで引き返しました。後ろを見ると、全員下山を開始しています。もはやここまでです。我々も撤退を開始しました。こうなるとリフトやロープウエイが動いているかどうかも心配です。上を見ると、稜線上はあちこち雪煙が上がっています。つまり、2,300メートル以上は強風が吹いているのです。

強風下の行動はもっとも危険

無事小屋まで下り、リフトも動いていたのでしばし滑落停止の練習

八方池山荘には9時30分くらいに戻りました。幸いリフトは動いていました。リフトが止まると、大変なので少しだけ滑落停止訓練をして。急いで下山した次第です。
帰りの車の中で、八ヶ岳の7人遭難のニュースを聞きましたが、もしかしたら八ヶ岳でも2,500メートル以上は、強風が吹いていたのではないでしょうか。やはり、自然は威大です。人間はとてもかなわないのです。我々は謙虚にならないといけない。そして、装備を整えることは怠ってはいけないと言うことを身を持って感じた講習会でした。(小日向)

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