湘南平塚教室 実地講習「三浦半島最高峰・大楠山」レポート

鎌倉、三浦の山にはなぜか沢の中にルートがあることが珍しくないようです。ゲリラ豪雨には注意が必要。

一昨日の第3回 机上講習「地図の見方を覚える(初級編)」はとても盛況でした。ただ、机上では講習時間も短く、十分な理解をしていただけたのかどうか。きょう大楠山での実地講習にご参加いただくのは、机上講習を受講した上でのご参加です。
JR逗子駅前に集合するとすぐバスに乗って30分弱。バス移動の時間を利用して地図を見ながら今日歩くコースの確認です。まだ現地に着かないうちに地図上のここがスタートで、これこれこのルートを行きますと説明されても地図を見ることに慣れていない人にとっては頭の中に現地の様子をイメージするのは難しいと思います。バスを降りた場所の確認もできないまま歩き始めて100メートルほど進んだ川岸が大楠山へのスタート地点でした。
湘南平塚教室で実地講習第1回からご参加のKさんは先日、ついにKEENのテラドーラをお買い上げ。今日はマイシューズで足まわりに不安はありません。いっぽう今日が実地講習初参加のTさんは、某有名ブランドのトレッキングシューズをお持ちでしたから、今日はあくまでテラドーラを試すだけのつもりでした。KEENイケメン軍団のジェントルな対応でさっそく靴を履き替えます。その時、Tさんのトレッキングシューズに重大な問題が発見されました。なんと靴底が経年劣化で剥がれかかっていたのです。これには、持ち主のTさん自身がビックリ。
実は靴のトラブルで一番多いのは靴底の剥がれなんだそうです。昔の登山靴は履き心地は悪かったけれど靴底はたいてい甲皮にしっかり縫い付けてあったので、簡単には壊れませんでした。しかし、現代の軽登山靴といわれるカテゴリー、いわゆるトレッキングシューズは、運動靴に近い構造で足入れ感覚はソフトで履き心地は抜群なのですが、靴の甲の部分と底の部分が接着剤で貼付けられているだけのものが多く、年数が経過して来ると、さほど使用していなくても接着剤が硬化して剥がれてしまう傾向があります。山での使用後にきちんと洗って汚れを落とす習慣があれば、お手入れの過程で気づくかもしれません。しかし、どうせまた汚れるからと泥を落とす程度でそのまましまっている人は要注意です。もしご購入から5年経過していたら、一度じっくり靴の点検をしてみましょう。縫い目の糸がほつれていたり、靴底がすり減っているかそのうえ縁が剥がれてきていたり、紐が摩耗して切れそうになっていたり。山の中での靴のトラブルは致命的ですよ。山に出かける前ではなく、山から帰ったら片づける前に装備をよく点検するようにしましょう。
さて、そんなわけでプロの手でメンテされたテラドーラに履き替えも終わって、準備運動も完了。いよいよ山歩きのスタートです。小日向先生の指導で地図とコンパスを取り出し、これから登る方向をチェックします。周囲の地形を指差しながら「じゃあこれから行くのはどっち?」
「・・・・・・・・・」

山仙人は時としてスパルタでビシビシ指導します。

だって、バスを降りたと思ったら息つく間もなく歩き始めてここまで来てしまったわけですから。KさんもTさんも、そもそも現在位置が地図上のどこだか把握できていないのです。バスが走って来た道はどれか。その道から山に向かって曲がり、まっすぐ進んで来たら川にぶつかります。その橋のたもとで準備をしているわけだから、「この辺ですよ」と指し示しても、すぐには把握できないものです。地図を見ることに慣れていないのです。だからこそ、地図読み講習で地図を読めるようになりたいと思っていらっしゃる方が多いのだと想像しています。俗に男性にくらべて女性はこの地図読みの能力=空間認識能力が苦手、と思われていましたが、そういう社会的通念によって女性自身がそう思い込んでいるだけという研究結果が最近では出ているそうです。つまり〝男らしさ〟〝女らしさ〟いわゆるジェンダーの問題なのです。本来、地図読みの能力に性差は存在しないのです。苦手意識を持たずに、どこがわからない、何がわからないのか山仙人にどんどん質問しましょう。

大楠山のレーダー雨量観測所に併設の展望台。遠くの山が見えて来ました。

国土交通省のレーダー雨量観測所の施設です。

大楠山の山頂へは、あとひと登りです。

大楠山山頂の展望タワー。下の売店では記念のピンバッジも売っています。

展望タワー最上部からは360°の大パノラマ。これはその北方の横浜方面。中央からやや左の鉄塔の遠方に小さく突出しているのが横浜ランドマークタワー。手前の芝生は葉山国際カントリークラブ。

東側の東京湾。左から4分の1ほどの鉄塔の右側に猿島が見えます。

南側には海上はるか沖にうっすらと伊豆大島が。

パノラマの西側。さっき登って来た展望台も見えます。向こう側の海は相模湾。その奥は箱根の山々か。

さらに北寄りの陸地には丹沢山系の峰が連なる。

お昼の大休止で活躍するエバニューのチタンクッカー。スープを入れたりコーヒーを飲んだり、軽量で
重宝してます。

山頂でいつものように記念写真。一人仲間が増えました。仲間が増えるのはいいものです。

さあ、今日の行程ものこり半分です。地図とコンパスにどこまで慣れたでしょう。下り始めて道に出たり、ゴルフ場の傍を通ったりするたび、小日向先生は繰り返し地図を出すように言い、コンパスで自分の進むべき方位角を図るよう指示します。この手順がけっこう難関でせっかく地図上に合わせたコンパスのプレートをつい動かしてしまい、山仙人から怒られてます。でも、最後の衣笠城址公園をすぎるころには、地図とコンパスを手に取り、扱うことにようやく慣れてきました。まだ、何を目的に方位を図っているのか、どういう時にどのテクニックを使うのかまでは十分わからないかもしれません。でも、今回は初級編です。まずは、コンパスと地図の扱いに慣れること。山仙人のスパルタ指導にも負けてなんかいません。何度でもトライして少しずつ地図に慣れていきましょう。

午後のスタート前に再び位置確認。

地図には載っていなかった急な下り階段をヒザを傷めないよう横向きで降りる。

分岐点で進路確認。行けると思っていたルートが工事で閉鎖に。さすがの山仙人もこれは知らなかった。

なかよく同じ、テラドーラ・シスターズ。履き心地はいかがだったかな。

今日も最後にもう一回登りがあります。アミノバイタル・パーフェクトゼリーでエネルギーとアミノ酸を補給してガンバル。

最後の展望台、衣笠城趾では目標物から自分の位置を確認する、山座同定を練習。

どうも展望台の手すりが鉄製で磁気を帯びているのか方位が正確ではないようです。

一日中コンパス片手に地図とにらめっこでした。お疲れ様でした。

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