レポート 実地5 「富士山」TOKYO池袋&湘南平塚教室

この写真は富士山剣ヶ峰からのご来光イメージ画像です

「山の日に富士山に登ってご来光を見よう」を目標に準備をすすめて来た山女子クラブの「富士山」実地講習は、東海道新幹線新富士駅からスタートしました。各自、富士宮口五合目までの往復バスチケット(3,100円)を購入していただき、大型バスに乗り込みました。乗り心地の良い大型観光バスですが、路線バスなので停まるバス停も多く、目的地の富士宮口五合目まで2時間半近くかかります。

トイレ休憩を兼ねて立ち寄る「富士山本宮浅間大社」は富士山信仰の源でもあり、全国の浅間神社の総本宮とされている由緒ある神社。わずかな時間でしたが、全員で安全祈願のお参りもできました。バス停そばの湧玉池(わくたまいけ)は富士山の湧き水の池で、国の特別天然記念物にも指定されているそうです。池から溢れ出た水がドウドウと音を立てて川となって流れていく様子は、富士山の自然のパワーを感じるものでした。

バスは富士山麓に点在する観光施設や観光駐車場を回って次第に富士山五合目へと向かいます。まだ市街地を走っている時から、富士山が見えるはずの方向にその姿はなく、ただただ白い雲が空一面を覆っていました。

午前11時、バスは終点「富士宮口五合目」に到着します。そこは富士山の表玄関と言うには少し寂しいくらいの古く小さなレストハウスがあるだけです。吉田ルートのスタートである吉田口五合目の賑やかさとはくらべものになりません。しかし、この静けさ、人の少なさこそが、富士登山に有利なことの証とはまだまだ知られていないのです。

富士登山シーズンになると毎日多くの登山者が訪れ、週末ともなれば初詣の神社のように登山道が行列状態になる吉田ルートや、この富士宮ルートは忠実にルートを辿って頂上に向かえば渋滞は避けられません。この2つのルートと須走口からの3ルートが山小屋の数が圧倒的に多く、小屋が多いから人が増えるのか人が多いから小屋が出来たのか。とにかく富士登山は混雑するのがあたりまえとなってしまっているのです。ところが実はもう一つ、もっとも体力を必要とする熟達者向けと言われるルートがあります。その距離と標高差がもっとも大きい「御殿場ルート」です。しかも小屋の数が少なく敬遠されがちで利用者は限られています。

今回わたしたちが選んだルートは、各登山口五合目の中で最も標高が高い富士宮口(2,400m)からスタートし、少し登って六合目(2,500m)からは、人の少ない御殿場ルートへと宝永火口をトラバースして行く、いわゆる「プリンスルート」と呼ばれるルートなのです。山女子クラブの机上講習「富士登山の傾向と対策」でも何度も解説しましたが、このルートはあらゆる点において「いいとこ取り」なのです。「プリンスルート」という名前の由来は2008年に皇太子殿下が富士山に登られた時に歩かれたルートだったからです。

登山バスで富士宮口五合へ向かう途中の浅間神社に安全祈願のお参りをしました。

バスを降りて出発の準備をする間にもガスが晴れたり深くたちこめたり雲の中にいる状態です。

今日お世話になる山小屋に連絡を入れると上は晴れているとの情報。気をとりなおして出発します。

30分で六合目の小屋「雲海荘」。ここから富士宮ルートと分かれ宝永山をめざすプリンスルートへ入ります。

最初は30分歩いたら、体温調整のため小休止。服装チェックと水分補給してすぐ出発です。

濃い霧で周囲の景色が一切見えない富士宮口五合目で出発前のミーティングをします。あらためて自己紹介、靴ひも締め、準備体操、ザックのパッキングや背負い具合をチェック。そして11時30分、出発しました。

さすが表口と言うだけあって幅の広い登山道です。およそ30分弱で六合目の「雲海荘」という小屋に到着です。まだ30分しか歩いていませんが、ここで小休止をとり、体が温まったところで上着を脱ぐなどの体温調整をします。また行動食を口にしたりと短時間でこの先の支度をするとすぐに出発しました。そしてここから富士宮ルートを離れ、宝永第一火口へ向かうルートに入ります。つまりここからがプリンスルートの始まりです。

六合目「雲海荘」の前から富士宮ルートは左折して斜面を直上。プリンスルートは直進して宝永山を目指します。

霧の中へ続く登山道はここまでとはうってかわって細い道です。背丈の高い樹木はなくなり、霧でよく見えませんが明らかに先ほどとは環境が変わりました。土というよりも火山灰の細かい砂利と砂のような山肌にしがみつくように生えた草花。風を避けるように低く生えた木々。草本類の多くはオンタデ、樹木はカラマツなのだと「山仙人」小日向先生。高低差の少ない道を30〜40分行くと岩がゴロゴロと散らばった殺風景な広場に出ました。霧が立ちこめて幻想的です。いくつかベンチが設置され、地形的にもここが宝永山第1火口の底だとわかります。この先しばらく急な登り坂が続き、一気に宝永山の尾根まで300mの高低差を登り詰めなくてはなりません。今日一番の難所といってもいいでしょう。霧雨がひどくなってきたので、先生の指示でザックにカバーをかけます。あとは行動食を少し多めに食べ水分を摂り、覚悟を決めて立ち上がりました。

霧でまわりが見えないのが良いのか悪いのか。先が見えてもなかなか辿り着けないのも辛いでしょうし、実際に経験しなければ分からないものです。今はただ黒い火山灰の砂と砂利の足場の悪い坂道をがまん比べのように無言で登り続けるしかありません。歩き方が乱暴だと足場が崩れたり滑ったりでせっかく進んだ一歩がずり下がってしまうのが本当に辛い思いでしたが、みんなよく我慢しました。地道に小一時間飽きることなく、山仙人を先頭に離されまいとついて行ったら、傾斜が緩やかになったところが宝永山馬ノ背というなだらかな尾根上でした。そこは風もあり、雨も少し強まったので雨具を上下とも着けてすぐに出発しました。

少しだけ風の強い尾根を登ると右の斜面にそれて右隣の御殿場ルートに向けて斜面を斜めにトラバースして行きます。霧で地形はまったく見えませんが、尾根を外れると風も止み少し汗ばむほどでした。そして御殿場ルートの六合目で合流しさらに登り続けたのです。

濃い霧で近くのものしか見えません。オンタデに囲まれて咲くクルマユリ。

出発からおよそ1時間で宝永第1火口。各自行動食を食べたり霧雨から濡れを防ぐザックカバーを着けます。

宝永火口から馬ノ背へ一気に上がるキツい登りを乗り切り、エネルギー補給と雨具を着用。

出発から3時間半で標高3,000mに到達。御殿場口七合目「日の出館」跡で休憩。まだまだ余裕の好ペース。

今夜お世話になる山小屋の系列「砂走館」でトイレ休憩。七合五勺3,090mのこの小屋も快適そうです。

上空に青空がのぞき始めました。頂上は晴れているのでしょうか?

御殿場口登山道の七合目はちょうど標高3,000mあまりで「日の出館」という小屋が建っていますが、ここ数年休業中のようです。その小屋の石積みに腰をおろして休憩。雨はすでに宝永山の尾根を回り込んだあたりで止んでおり、登るにつれ次第に霧も薄くなって来ました。やはり山小屋の情報通り上部は晴れているのでしょうか。雨具を脱いでザックにしまいます。このすぐ上に今夜の山小屋と系列の「砂走館」という小屋があるのでトイレはそこまで我慢です。霧が晴れていたら見えていたかもしれません。直線距離で400mほどでした。100m手前に「わらじ館」という小屋もありますが、もちろん通過です。

午後3時半、「砂走館」に到着。この小屋のおかみさんを山仙人は昔からよく知っているのでしばらく休憩。トイレを借りたりしてゆっくりしていると、小屋の上部でガスが切れて山頂方向が見えました。頂上はまだまだ先ですが、射程圏内という感じです。あと30分がんばれば今日のゴール「赤岩八合館」です。たっぷり休ませていただいて、少し元気も回復しました。最後のもうひと踏ん張りと腰を上げます。

砂走館から30分。七合九勺の今日のゴールが見えました。ここからのつづら折の道が最後の我慢のしどころ。

標高3,290m「赤岩八合館」まで出発から5時間で到着。ゆっくり休まず歩き続けるのが結果的に早いのです。

登り始めて10〜15分、ガスが切れて頭上に人の気配を感じます。声や物音も近くに聞こえて来ましたが、晴れた霧の中に一瞬見えた小屋はまだけっこう上でした。また、そこまでの道も大きく左右にジグザクを切っていました。息切れまではしないものの、足取りは重く、先頭集団とは少し離されての到着でした。小屋の前は幅は狭いけれど長いベンチがしつらえられ、沢山の人が休んでいます。私たちも到着すると熱いお茶を頂き一息つかせていただきました。落ち着いたところで今夜の宿泊料7,500円を支払い、あとは夕食までのひとときを自由に過ごせます。いったん靴を脱いでしまうと面倒なので、荷物は小屋の前に置いて、小屋のまわりで自然観察して過ごしました。さいわいにも小屋到着時から天気が良く、下界の展望こそありませんでしたが、外で過ごすことが出来たのです。

熱いお茶をいただき、ひと心地ついたら今夜の宿代を払って、夕食までの時間を小屋のまわりで過ごします。

自分が今いる場所を確認。標高が明らかな場所では高度計を修正。気圧の変化で天気の予測にも役立ちます。

小屋の上は晴れ間が見えるのに、下は相変わらずガスが立ちこめて晴れそうもありません。

国立公園で人が危害を加えることがないからか、山小屋のすぐそばに姿を見せたビンズイ。

頂上方向も決してよい天気とは言えませんが、時々刻々の気象変化を肌で感じる良い機会です。

すでに小屋に到着している安心感は精神的な余裕に。初めて体験する高山の爽快感も今日の疲れを忘れさせます。

西日が射し込んで東の雲海上に影富士とブロッケン現象を見ることが出来ました。

下界は雲に埋め尽くされて見えません。でも「天空の城」の住人になったようで非日常の体験が出来ました。

小屋のそばにやって来る鳥を見たり、溶岩の岩場で雲海をながめたり、その雲海に映った影富士に虹と自分の影が重なる「ブロッケン現象」に驚いたり。ほんのひととき、限られた条件での体験でしたが、高山でしか体験できない山の楽しみをいくつも経験することができたのではないでしょうか。

そろそろ夕食が食べられる時間になったので、靴を脱ぎザックを持って割り当てられた番号に従って小屋の寝床スペースに入ります。靴は渡された丈夫なビニール袋に入れて枕元に置くので出発時に探しまわることもないでしょう。

小さな小屋ですが中は二段ベッドと屋根裏部分の三層構造になっていて収容人数は150人なのだそうです。非常時ともなればさらに詰め込まれることもあるでしょうが、今日はそこまでではないようです。老若男女の別もなく到着順に場所が決められるらしく、私たちは1階部分に並んで人数分割り当てられました。隣の人と肩が当たるほど狭いとか、布団が一人に1枚ずつないとか、とかくその宿泊環境の評判がよろしくない富士山山小屋事情ですが、ここ「赤岩八合館」は頭と足で互い違いに寝ることもなく肩幅以上のスペースが与えられ、かけ布団も重なっていはいるものの一人に1枚ずつ割り当てられるので、よほど神経質でなければ比較的プライバシーは保たれたスペースだと思いました。荷物の整理を終えたら、さっそく赤岩八合館ご自慢のカレーライスの夕食です。富士山の山小屋ではカレーライスは定番メニューらしいですが、具だくさんの手づくりカレーで、しかもおかわり自由とは本当にうれしいサービスです。ほんとうに美味しいし、今日一日の登りでお腹も空いていたので全員おかわりしてしまいました。

明日は天気だけが心配ですが、ご来光を期待して計画通り午前2時に小屋を出発します。夕食で順番待ちが出るほど混んでいたわけでもなかったのでゆっくり夕食をいただき、小日向先生の山の話しなど聞かせていただいて、ちょうど良い時間になりました。各自、明日の持ち物を準備して午後8時ころには寝床に就きました。

赤岩八合館「プリンスカレー」の夕食タイム。レトルトではない手づくりカレーライスがおかわり自由です。

シャキシャキのきゅうりのサラダと具がたっぷりのカレーが食欲をそそります。もちろん全員おかわりしました。

昨夜、夕食のころにはけっこう雨が降りました。しかし、出発のため夜中の1時過ぎに小屋の外に出てみると、天井が抜けたように頭上だけ雲がない星空に月が明るく輝いています。これでほのかな期待を抱いて出発の準備をすすめます。しかし、あいかわらず周囲は雲とガスが湧いていることと、気温がさほど冷え込んでいないことから決して天気が回復傾向にあるわけではなさそうでした。

予定通り午前2時、小屋の前に準備を整えて集合。今朝は最初からトレッキングポールも準備し、必要最低限の雨具防寒具と水食料だけ持って出発しました。暗闇をヘッドランプを点けての登行です。とにかく前の人と離れないようにと注意を受けて歩きました。1時間半ほど登って小休止。一人のメンバーが軽い頭痛を訴えています。あまりよく寝られなかったと言うので、高山病も視野に容れつつ様子を見ながら登行を続けます。

小屋を出て2時間で御殿場口頂上の鳥居をくぐりました。予定より早いくらいの順調なペースです。頭痛を感じたメンバーも極端な悪化もなく、高山病の他の症状は出ていません。15分ほどの休憩で行動食を食べ水分を摂り、剣ヶ峰を目指します。吉田口頂上方向からどんどんツアー客が団体でやって来ます。混まないうちに先へ進みましょう。

富士宮口の頂上広場はかなり人が溜まり始めていました。頂上郵便局にハガキを持って来たメンバーが投函するのを待ってすぐ移動。環境省のトイレが空いているうちに、トイレもすませます。まだ暗闇なので、はぐれたり迷子になったりしないよう注意が必要です。全員そろったところで剣ヶ峰への道を進みます。

夜半には上空に月あかり。写真にはうつりませんでしたが星も見えていました。

天気が崩れないことを祈りつつ、余分な荷物は小屋に置いてほぼ空身で頂上アタックに出発します。午前2時。

約1時間半で3,500mに到達。メンバーに頭痛症状。残りあと1時間。様子を見ながらもうひと頑張り。

予定より早いペースで御殿場口頂上に到達。混雑はまったくなし。防寒対策をして行動食でエネルギーを補給。

各ルートの頂上を示す鳥居も霧に煙る。天気だけは神さまにお願いするしかありません。

最後の剣ヶ峰の登りでは団体客が列をなし渋滞を生んでいました。横をすり抜けるようにして登りましたが、かなり傾斜がきつい上、滑りやすい砂の浮いたような道でしかも暗くて神経を使います。しかしこの坂の距離はたいしたことはありません。10分ほどで傾斜が緩み、元気象庁の富士山測候所の建物が視界入りました。詰まって動かない団体客の脇を抜けて階段を昇り狭い頂上広場へ上がりました。

もう間もなく日の出の時間です。霧をとおして空も白み始めています。しかしご来光にはほど遠い濃い霧に包まれていました。ほぼ日の出の時刻に測候所前の富士山最高地点に立ってみました。ご来光は見られませんでしたが写真を撮り下山することにしました。参加メンバーそれぞれに頂上に立った思いを噛み締めていたことでしょう。

ご来光が見られなかったことはみんな残念だったでしょう。しかし、最悪とまで言うほどのコンディションだったわけでもなく、全員が元気で(頭痛もよくなったようで)無事に頂上を踏めたことは大きな充実感を与えてくれたようです。その気持ちは写真の笑顔にしっかりと現れていました。

日の出時刻、剣ヶ峰に登頂。ご来光の瞬間となるはずがこの天気はどうにもならず、受け容れるしかありません。

この瞬間に剣ヶ峰の頂上にいることに感謝してこの笑顔に。全員が無事登頂できたことが大きな収穫です

ガスは一向に晴れませんがもう完全に明るくなりました。最後に記念写真を撮影して剣ヶ峰をあとにしました。

暗闇の中を登って来た剣ヶ峰の坂道。滑り落ちそうに急な斜度の荒れた登山道を慎重に下ります。

御殿場口頂上と富士宮口頂上を隔てる駒ヶ岳のあたりは登山道が狭く交通整理の係員が誘導に立っているほどです。

再び鳥居をくぐって御殿場口ルートへ下りて行きます。まるで天上と俗世界を分けるトンネルに入るようです。

どこかから下界の雲海に日が射しているようです。富士山全体が神の領域に包まれている感じがします。

あっという間に八合目小屋跡、標高3,400m地点まで下って小休止。いつしか霧が消え、雲海が広がっていました。

小屋がある下山路方向も宝永山の火口がわかるまでに見えています。

今なら山頂の霧も晴れたでしょうか。天気の移り変わりの激しさを少し羨みながら山頂方向をバックに記念撮影。

無事に小屋まで帰って来ると時間はまだ6時20分過ぎ。下山の準備はあとにして、まずは腹ごしらえです。ここ「赤岩八合館」の食事でもう一つ良いところは、朝食を適切な時間に食べられることです。未明の出発にあわてて朝食を食べさせられたり、弁当を渡されて小屋を出されたりするのではなく、不要な荷物を小屋に残したまま山頂のご来光を見に登って来ることが許されるリーズナブルなシステムなのです。客は山頂を十分堪能して小屋に戻ってから、温かいご飯と味噌汁のついた朝食を座って食べられるのです。

頂上をあとにしてから1時間20分で赤岩八合館に戻ってきました。なんと小屋には朝日が当たっています。

6時半、赤岩八合館でのスペシャルな朝食タイムです。山頂往復後の適度な空腹感でおいしく頂けます。

目玉焼き、ハム、佃煮昆布、たくあん。シンプルなメニューでもご飯と温かい味噌汁はおかわり自由です。

狭いけれど隣人とぶつかるほどではありません。布団も一人1枚。最低限のあたりまえがウレシイ赤岩八合館。

まだ7時45分、お世話になった赤岩八合館を出て下山の途に出発です。ほんとうにお世話になりました。

半日ほどの滞在でしたが私たちの富士山アタックのベースキャンプとして、かゆいところに手が届くもてなしでサポートしていただいた「赤岩八合館」に別れを告げて下山の途に就きました。およそ1,000mの標高差を下らなければなりませんが、下山ルートは砂の堆積した幅広の直線をダイナミックに駈け下る「大砂走り」です。あっという間にグングン高度を下げ、ほぼ30分で宝永山馬ノ背まで下ってしまいました。そこで私たちを見送るように富士山がまとっていた白い衣を脱ぎ捨ててその姿を見せてくれました。

ガスが晴れて見ると、あたり一面オンタデだけが群生している火山性の砂礫地でした。

系列の「砂走館」は素通りで通過します。恨めしいほどの青空が……。

大砂走りの下山。ゲイターで砂が入るのを防いだら、あとはザクザクと大胆に下ります。思ったより楽チン。

途中のブルドーザー道で荷揚げのブルドーザーに遭遇。富士山では山小屋の荷揚げもダイナミックでした。

あっという間に宝永山の馬ノ背に到着。この辺までは薄日が射す中を快適に下って来ました。

宝永山まで下ると、上部のほぼ全容を見せた霊峰富士山。

宝永山から見る富士山は雄大で途中からバックリ切れ落ちた第1火口が噴火の大きさを想像させます。

昨日は霧雨の中、馬ノ背から素通りで上部を目指したため、今日は宝永山の最高地点に足を運んでみました。

「山の日」にご来光を求めて登った初めての富士山。全員で登頂できたことは間違いなく成功だったと言っていいでしょう。ご来光という大きな目的の一つが達成できなかったことは、巡り合わせというより仕方ありません。それも山という大自然の懐で遊ばせてもらう者が謙虚に受け容れなければならない大前提なのです。今回ご参加いただいたみなさん、それぞれに感じたことは違うかもしれませんが、決してベストとは言えない条件のなかで安全確実に頂上を目指す経験をしていただけたことは、今後の山女子ライフでの大きな自信にしていただけるとスタッフ一同信じています。

ところが残念なことに雲が湧き上がり富士山を包み隠そうとします。大急ぎで1枚。

あとは火口めがけて駈け下るのみ。昨日、1時間以上かけて苦しんで登った坂を30分で下ってしまいました。

第1火口のベンチは今日も霧。ここは富士山と下界との境目でしょうか。異次元から抜け出るように白い霧の中へ。

 

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