レポート 初心者登山教室「地図読みと自然観察」【三浦半島最高峰・大楠山】

今年初めて本格的な寒さがやってきた12月上旬の週末、埼玉県と神奈川県で地図とコンパスの使い方をテーマとした実地講習を行いました。12月9日日曜日、三浦半島の最高峰「大楠山」で行った地図読み講習のレポートです。

★山女子クラブの地図読み講習は CASIO の気圧高度・方位・気温計測機能つきリストウォッチ「PROTREK」を無料にてお試しいただき、コンパスと併用した講習を行っています★


地図読みとコンパスの使い方をテーマに、横須賀市西部に位置する三浦半島最高峰の【大楠山】に登ってきました。三浦丘陵の一角をなす大楠山は、標高わずか241.3mしかありませんが、周囲にこれより高い山がないため展望台からの眺めは、360度ぐるっと見渡せるパノラマビュー! ハイキングコースもよく整備されており(衣笠城址公園方面へのルートは工事のため一部通行止め区間あり)、その手軽さゆえに暖かい季節ならお年寄りから子供連れまで、多くの人たちで賑わいます。でも今日は、冷たい風が吹き付けるからか、登山ウエアのハイカーばかり。山頂展望台も強風で上部は閉鎖となってしまい、いちばん見晴らしのいい最上部には行けませんでした。

大楠山に登るルートには、さほどキツい登りはありません。登山口は、JR逗子駅前からバスに乗って25分ほどの「前田橋」バス停。そこから10分ほど歩き、住宅街を流れる前田川の橋のたもとから河原に降りて、はじめは川に沿って登ります。そのうち道は川を離れ、なだらかな尾根の広い登山道へと変わっていきます。

▲▼登山口付近のようす(参考資料写真2017年7月ごろ)

地図読み講習で使用している国土地理院の2万5千分の1地形図は、登山地図や街の案内地図と違って、おおまかな地名や鉄道の駅名くらいしか書かれていません。お店の名前やバス停なども書かれていないので、見慣れていない人には自分が今、どこに居るかさえ判別できないかもしれません。子どものころ学校で勉強したはずの地図記号も忘れているとなれば、なおさらです。まずは地図の基礎知識をおさらいしながら、大楠山の頂上を目指しました。

山頂手前に白い灯台のような大きな塔が立っています。これは国土交通省が河川や道路を管理するための雨量データを観測する目的で全国26箇所に設置している「レーダー雨量観測所」の一つです。ここにもレーダー塔の隣に展望台がありますが、塔に視界が一部遮られ、360度パノラマとはいきません。大楠山の本当の山頂はあと300mほどです。


▲レーダー雨量観測所の巨大な施設をあとに山頂へと進みます


▲登ってきた前田橋からの道のりは3.1kmでした。あと100mです


▲最後の少し急な登りは階段です。ゆっくり疲れない登り方で


▲山頂の広場に到着しました


▲強風で途中までしか行けませんが、山頂の展望台へパノラマの景色を見に登ります


▲北西の方向には相模湾の向こうに丹沢の山々が並んで見えました


▲南西に目を向けると相模灘を挟んで伊豆半島が見えます。いちばん高く見える山は天城山


▲北東方向は横須賀港です。米海軍の原子力空母「ロナルド・レーガン」が見えました

▲北北東にベイブリッジや鶴見つばさ橋の橋脚が見えます。左手前の三角屋根は八景島シーパラダイス

風がなければ、最上部の展望台で地図を広げコンパスで方角を確認しながら景色が楽しめるところですが、今回は残念ながら短時間で見るだけでした。

地図読みでもっとも簡単で楽しく役に立つ利用法は、見晴らしの良い山頂で景色を見るときです。目の前に見える山々や遠くの町などの景色が、どこなのかわかると景色を見る楽しみが増すことでしょう。自分の現在地を地図上でしっかり確認して、見えている山が地図のどの山なのか。地図では知っている山が今どこに見えるのか。眼下に見える家並みはどこの街なのか。そう考えて地図を実際の景色と見比べると地図読みもとても楽しいことに思えるはずです。

そのためにも、地図は1枚ではなく、行ってみたいと思う山が載っている、より多くの種類の地図を興味を持って見比べてみてください。山に登る前こそが本当の地図読みの楽しみでもあり勉強でもあるのです。

山に行ったら、地図と実際の景色を見比べてイメージを一致させること。そのための確認の補助としてコンパスという北を示す道具を使い、必要に応じて北との角度の差を測ってみる。コンパスの使い方はそれだけです。現在地を確認するためには高度計つきのPROTREKのような登山用の腕時計も大いに役に立ちます。

今後も山女子クラブでは、できるだけ多くの山に出かけて地図読みにチャレンジしていただける実地講習を予定しています。テーマに関係なくどの講習会でも地図読みに関する質問は大歓迎です。ぜひ地図を見ることを楽しめるようになりましょう!


▲ときおり日差しが出てくるのに空は曇り空で風も強い1日でした


▲ランチタイムに熱いスープが簡単に飲めるとホッとします(協力:アスザックフーズ )


▲CASIOのPROTREKもお試しいただきました。おっと高度が合っていない!


▲出発前に現在地とこれから進む方向をしっかりチェック。高度も地形図で確かめましょう


▲山頂など標高がわかる場所は高度計の補正ポイントです。出発前に合わせました


▲下りは分岐点などでコンパスも使ってみました


▲下りは少し急な場所があり階段なので膝に負担をかけない下り方でゆっくりと


▲工事は長期間でまだまだ続くようです。衣笠城址へは長距離となるので別ルートへ


▲しょうぶ園方面に下り、バスで逗子駅に戻りました

  

 

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